メランコリックが好き
一日中冷たい風が強く吹いている。昨日から季節が少し戻ってしまった様。低気圧のせいかな。
仕事終わりにいつものコンビニへ。店の中は若い男の客が多い、景色良し。工場が近くにあるからだろう。コロナで稼働が落ちてて休みなんかな。私服何気なくお洒落な彼ら。皆、お一人分の夜ごはん買ってる。レジに並んで、前の彼の肩から腰へのその細いラインを眺める。マスクの下に見えている頬には薄く髭が伸びている。
買い物終えて車を出して信号待ち。流れてきた音楽に耳傾けてふと無心になる。いつもよりひっそりとした夜の気配。急に悲しい気持ちが湧いてきた。泣けたらすっきりするだろうなと思う。
疲れているんだと思う。何に?
例えばこんな時は、独り映画館で悲しい映画でも観て泣けたらいいなと思う。だけど今はそれも叶わない。
メランコリックが好きだから、こんな夜は、物憂げに落ちたままでもいいだろうと自分を甘やかしてあげています。